真夜中の工作室 midnight craftcenter

電子工作とカメラ、写真の趣味のブログ

白いピアノのある部屋 その3


4つめの全貌について。

既に3つのプロジェクトが進行中であり、納期まで一ヶ月切ったある日、突如第4のサプライズが必要となった(別に無くてもいいんだけど、自分の気がすまない・・)。
先生に相談したところ、「既にイメージは出来ている」と力強いお言葉。
今回は電子工作に頼らず、ペーパークラフトオンリーでいくと。
色も白い紙のまま無地。
下手なギミックや小細工のきかない工作真剣勝負である。
設定は、ターゲットがグランドピアノのある部屋を夢見ているらしいので、
紙でピアノのある部屋を作ると。
部屋は3面のみ作成(床と壁2つ)、窓があって、椅子、日記、肖像画(写真)などの小道具。ピアニストはカミロボ
それらを先生のプロデュースの元、分担して作成することになった。
久々にペーパークラフトの設計からやるとあって、イメージの全貌をつかめていないものの俄然やる気にはなったが、一番難しそうなピアノをどうするかが問題となった。
ちょっと検索すると、先に書いた商品がヒット。しかも白一色である。
「(現段階では)これを超えるのは無理ッス!」と、あっさり負けを認め、これだけはキット購入することにした。
これは自分の担当としたが、キットだからと舐めてかかったら、想像以上の難易度で3日徹夜が必要だった。
小物用の額縁はサイズを先生に指定してもらったので、定規と画用紙だけで作成。
紙の厚みを利用して多少立体感を出した。

この時点で一旦合わせ込みを決行。
縮小した譜面を印刷し、先生の3面窓付きベースと、カミロボを組み合わせて見た。
これが殊の外良い!
そして先生がおもむろに写真を撮り出した。ピアノやセット全体ではなくセットの外の窓越しからである。

ここにきてやっと先生のビジョンが自分にも見えてきた。
これはただの箱庭ではなく、インスタレーションであり、写真を撮ることで世界が完成するのだ。
精巧な(設計の)ピアノがよいアクセントとなって、写真からはとても3面しかないとは思われない、世界の広がりを感じる。
カミロボも簡易タイプだがシンプルな割りに表情が付けやすい。
なるほどとテンションがあがり、キットには付属していない椅子も設計した(その2参照)。
先生が部屋用の椅子と日記を完成させ、本当にぎりぎりの日程で纏め上げて再度撮影。
他の3つはDIY止まりだが、これはアートの領域にまで来た!と思った。








これが舞台裏。これだけをみてもさほど面白くないのが分かる。